靴下は見かけによらない

店内プレイリストを半年前から毎月更新していますが、あまりコンセプトは設けずにその時のお気に入りの曲をゴチャ混ぜに詰め込んで作っています。なかでも、個人的には下半期に知ったCocteau Twinsが大好きで通勤中にヘビロテしていました。なんて表現したらいいかわからないですが、悲しいけど悲しくない様な曲調にハマってます。

 

 

Cocteau Twinsと同じくらい気に入って聴いてたのがJohn KeekというLAの若手アーティストです。Vegynのレーベルからリリースしているのも面白い。

 

 

最近リリースしたEPはどの曲も良くて、ずっとエンドレスで聴いていたいような心地よさがあります。メローな耳触りでありながら、繊細な音楽性に満ちていて本当に最高です。

そしてお店にもJohn Keekのごとく、メローな小物がドイツから到着しました。名前はmell-o(メロー)。そのままです。

 

 

1/2の初売りでは温めていた商品を沢山追加し、もう一つのお楽しみとしてこちらのブランドをお見せ出来ればと考えていました。靴下を中心に、今期からは新作でビーニーやバラクラバも追加されて、嬉しいラインナップ。

元々、ブランドのデザイナーが自身の所有しているオーバーストックのカシミアの在庫を使って、ハンドメイドの靴下を友人にプレゼントしていたみたいで、

「あの靴下めっちゃ良いわ!また作って!」

「わかった!」

みたいな流れでブランドがスタートしたそう。

 

 

編みから染めまでの全ての工程を手作業で行い、一足一足丁寧に作られています。それも、カシミア100%で。ただ、老舗メーカーのカシミヤソックスと決定的に違う点が、カラーリングの面白さ。特にブランドの顔となる定番のタイダイ染めの靴下は、一際目立つ存在感を放っています。タイダイ×カシミアソックスそんなのアリ?!な組み合わせで、初めて見た時は笑ってしまいました。

 

 

タイダイと言えば、サーフカルチャーやヒッピーの雰囲気を彷彿とさせるモチーフなので、何となくキッチュなイメージが根付いているような気がします。ですが、我々もDizzy MagazineSusan Ciancioloを取り扱う中でそれらと共通する、ハイエンドな物の中に微かに漂うストリートのムードをmell-oに感じました。艶っぽくて滑らかなテクスチャーの上で映るタイダイは、他とは全くの別物に見えます。一見、お土産屋さんに置いてそうな面構えで、物は最高級という組み合わせが馬鹿げていて、とんがったデザイナーズブランドが仕掛けてきそうなやり方を、ただのファクトリーブランドがやってるところが面白いんです。

 

 

デザイナーの実体験から偶然に誕生したこの妙なアイテムをお店に取り入れてみたいという好奇心から、今回取り扱いさせて頂くことになりました。正直、ウールの靴下とは比べ物にならないくらい、スベスベで気持ち良いメローな肌触りです。後、冷え性にはありがたい。

ソックスブランドの取り扱いは、靴下好きの我々にとっても嬉しいことなのでとてもワクワクしています。是非、FOMEの古着と可愛くミックスしてみてください。1/2からまたお待ちしております。良いお年を。

佐々木